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電気2極と4極のモーターを交換することは可能ですか?
モーター(今回は誘導電動機についてです)には2極、4極、6極・・・のものがあります。
例えば2極と4極のモーターを交換することは可能なのでしょうか?
モーターの回転数は ※1 Ns = 120 × f / p (rpm) ですので関東などの50Hz地区の場合、 2極では3000rpm、 4極では1500rpmとなります。つまり、回転数は2倍も異なることが分かります。
※1 Nsは同期速度です。実際は“すべり“があるため数%遅くなります。(3000回転に対して2880回転等・・・すべり4%の時)
①モーター単体で設備(例えばベルトコンベヤー)を動かしている場合
4極のモーターで動かしている設備に対して2極のモーターに交換したら、コンベヤーの動く速度が2倍になってしまいますので、交換は不可ということになります。
②モーターを内蔵している機械(例えば水中ポンプ)の場合
水中ポンプの場合は内蔵しているモーターのみを交換することはありませんね。つまり、2極の水中ポンプと4極の水中ポンプを交換することは不可能ではありません。では何が違うのでしょうか?
2極の水中ポンプ・・・以下の特徴から一般的には2極品が使われています。
・小型、軽量、安価です。
・高揚程です。
4極の水中ポンプ・・・大型で高価ですが高トルクを活かした以下のような使われ勝手があります。
・異物を裁断しながら排出する汚水処理用の水中ポンプ。
・低中揚程で水量が大きな水中ポンプ
以上より、水中ポンプの交換は可能ですが、最適な極数の水中ポンプを選定する必要があることが分かります。
今回は誘導電動機(特に水中ポンプ)の極数に絞った情報ですが、実際のモーターは種類が多く、さらに制御用のインバータも関わってきますね。モーターの選定や交換の際にはセイフルまでご相談ください⚒️⛑